読書感想文

「ぼくたちのリメイク(木緒なち著)」感想

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どうも、委託されたシナリオが一段落して何もかもにやる気を失ったやぎこです。まあその辺については今週の進捗報告のときにまた。

先日上げたけもフレ考が案外多くの方に見ていただけているっぽいので、今度そっちも改めて書き直したいと思ってます。

さて、今回は前回のエントリで予告した通り、読書感想文1発目。

木緒なちさん作、「ぼくたちのリメイク」の感想です!(公式サイトはこちら
木緒なちさんと言えば、エロゲメーカー「戯画」でデザイナーを務め、その後シナリオライターも兼任することになったという珍しい経歴の持ち主。
有名どころの作品としては、シナリオライターとしては「蒼の彼方のフォーリズム」「『グリザイア』シリーズ」が、デザイナーとしては「ご注文はうさぎですか?」「ひだまりスケッチ」のロゴデザインなどがそれに当たるでしょうか。
他にもKOMEWORKSというデザイン会社を設立し多くの作品に関わるなど、幅広い分野で活躍なさっている方です。
また、同人活動ではゲームディレクターをも務めており、もう何がなんだかよく分からない雲の上の存在みたいな人です。
……あおかなZWEI待ってます(懇願)
さて、そんな木緒なちさんが(恐らく)多分にご自身の経験談を盛り込んでいるであろう本書、「ぼくたちのリメイク」。
友人から薦められて読んでみたのですが、これがものすごく面白い。えれっとさんの挿絵も相まって、とにかく次のページへ、次のページへと引き込まれる文章でした。
ざっくり言うと、2016年から2006年にタイムスリップした主人公が、デザイン・シナリオ・音楽と、ノベルゲームでは三本の柱と言っても過言ではないこれらのクリエイターのタマゴたちと出会い繰り広げていく物語なのですが。
まずぼくとしての第一印象は、「あぁ、エロゲライターさんの文章だ……落ち着くわぁ……」でした。ここ最近、どっかの論文だったり洋書だったりと、変に偏った文章ばかり読んでるので……。
「冴えカノ」とか「ゼロの使い魔」とかにも言えることなんですが、ADVゲーム作ってらっしゃったりした方って、日常の1コマをすごい面白く描くんですよね。で、結構一人称視点が多い。
恐らく「主人公から見た登場人物、場面展開」をいか魅力的に見せるか、っていうのに長けた方が多いんだと思います(その反面、情景描写とかは専業作家さんのほうが上手かったりもするんですけども)。
で、ご多分に漏れず本書もそんな感じです。特に木緒なちさんの文章は「ゲーム文章」な傾向が強いのか、各文章が細かく区切って書かれた、いわゆる「モノローグ調」なスタイルが色濃く表れています。
ぼく個人としてはものすごく好きな書き方なのですが、三人称視点な本を主に読む方やADVゲームに慣れ親しんでいない方は、もしかしたら好き嫌い分かれてくる書き方なのかもしれません。
まあそれはさておき、内容についても少し触れたいなと思います。
上でも述べたとおり、本書は10年前にタイムスリップした主人公が芸大に入学し、将来有名クリエイターとなっている同級生と大学生活を繰り広げる……そんなお話です。
まだ1巻目ということで起承転結の「起・承」の部分が大半を占めているのですが、それにも関わらず場面の転換やストーリーの進行が本当に見事。
時々挟まれる専門知識や芸大ならではの日常シーン、読者を没入させるための「2006年ネタ」など、さまざまな要素が上手い具合に配置されています。途中出てくる「シナリオ十箇条」なんて、まんま「映画はやくざなり」のアレじゃないですか。
また、伏線の張り方も見事だな、と思いました。ネタバレになっちゃうので詳しくは言えませんが、2006年時点ではまだ登場していないものを逆手にとって今後の展開へと繋げていったり、何気ない先輩や同級生との関わりが土壇場で活きてきたり。
加えて、そんな物語の進行を彩るキャラクター達もとても素敵でした。共に暮らす三人にはもちろんのこと、2016年時点での社長に始まって同学年の登場人物や部活の先輩など、それぞれのシーンにおいてキャラクターが「立っていた」、そんな印象を受けました。
そして何よりも、木緒なちさん自身の信念、というか創作活動への取り組み方がひしひしと伝わってくるような、そんな作品だったと思います。
ということで、最後は感銘を受けた言葉をひとつ引用させていただいて、感想のほうを締めようかと。

「関わる全ての人間が、クリエイターなんだ」

以上です。とりとめない文章でなんかすみません、国語力無いんで(受験生並感)
2006年、ぼくはまだ小学4~5年生。あぁ、あの頃に戻って何もかもをやり直したい……なんてジジ臭いことを思いながら読ませていただきました。
まあ端的に言えば、ガチでオススメな作品です。木緒さんのほうに足を向けて寝られない……。
世の中のクリエイター見習いさんやクリエイターさんにこそ見ていただきたい作品。作業の合間のお供に、ぜひともいかがでしょうか。
……あおかなZWEI待ってます(しつこい)
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